突然ですが、パウル・クレーの絵画はご覧になったことはありますか?
1879年にスイスのベルンにて生まれたパウル・クレーの作品からは、
素朴ななかにビビットな愛らしさを感じます。
そんなパウル・クレーは、別名”食いしん坊の画家”と言われていたそうで、
日々の素朴なお料理をメモにして残していました。
そこには、クレーの食卓に大麦が頻繁に出ていた記録も。
その一つが、「大麦スープ」。
玉ねぎと大麦で作るシンプルな料理です。
当時のヨーロッパでもありふれた食材かつ安価であっただろう玉ねぎと大麦。
食いしん坊のパウル・クレーはどんな時に食べていたのでしょう。
こちらの写真は、それを再現したものです。(クレーの食卓よりレシピを一部アレンジし、お出汁に燻製した鶏肉を使いました。)
玉ねぎの甘みと大麦のとろっと優しい味わいが、これからの寒い季節にホッとする大麦スープ。
クレーの絵画を見ながら、その時代・その人を振り返る。そんな大麦の楽しみ方もいいですね。
text:能圓坊祐子 / photo・レシピ: 林恵子